2023年度支部総会・懇親会

7月1日(土)午前11時より名古屋マリオットアソシアホテル ルピナスの間において2023年度佐保会愛知支部総会、講演会および懇親会が行われました。女高師卒から平成15年卒会員まで60名が集いました。天気予報では雨でしたが、当日は、曇り空から雨粒が落ちてくることなく、会員の皆さまにお越し頂けました。

Ⅰ 総会

以下の議事がすべて承認されました。

2022年度 庶務報告

2022年度 会計報告

2022年度 会計監査報告

2023年度 予算(案)

2023年度 役員・退任者紹介

当番紹介

今年度は昭和58年、平成5年、平成15年、平成25年卒の皆様にお手伝いいただきました。

Ⅱ 講演            共催:奈良女子大学社会連携センター

「江戸のくらしから見た感染症との『共生』」

  奈良女子大学生活環境学部文化情報学科教授 鈴木 則子氏
    著書「近世感染症の生活史」ほか   

鈴木先生のお話から、江戸時代も多くの感染症があり、多くの人が命を落としていたこと、それぞれの感染症の特徴があること、天災も発生する中で感染症を乗り越えてきたこと等、多方面から感染症の歴史について、お話いただきました。興味深かったのは、流行の周期が感染症により異なり、麻疹(はしか)は十数年から二十数年の間隔で全国的に流行していたとのことで、日本では近年ワクチンの2回接種により予防できているため、2015年にWHOから麻疹排除状態と認定されていると今回初めて知りました。

また、感染症の情報をメディアがビジネスチャンスとして、医療情報を売っていたというお話、そのために庶民が根拠のない情報に翻弄されて、値段が高騰する食べ物や薬種がある一方で、禁忌と指定された職種や業界は不況になる話も、現代にも通じることが多く、時代は変わっても人は変わらないな、と考えさせられました。

最後に、江戸時代も幕府や富裕層と一般庶民の間での緊張関係がある中で、江戸では大規模に「御救」が実行されたために、打ちこわしや一揆のような混乱が起きることなく、治めることできたとのこと。そのお話から、強い立場の人に弱い立場の人は従うだけでなく、何らかのアクションを起こす必要があるという教えを頂いた気がしました。このような示唆に富んだお話をして下さった鈴木先生に改めて感謝申し上げます。

今年度の講演会は奈良女子大学社会連携センターと共催で行いました。

Ⅲ 懇親会

昭和32年卒 大野庸子様のご発声による乾杯のあと、お料理をいただきながら各テーブルで会話がはずみました。今回、昨年までとは異なる趣向を凝らしたお料理を頂くことができました。会の終わりは女高師の校歌を、今年度も感染予防のためビデオを流すという形で行いましたが、そこここから小さな声で口ずさむ声も聞こえ、ここでも母校への気持ちを感じました。

来年度は大先輩の望月様、松下様に講演をしていただく予定です。戦争の語り部としてご自身のご体験についてお話しいただきます。来年度もぜひご出席ください。

来年度の当番は昭和59年、平成6年、平成16年、平成26年卒業の皆様です。よろしくお願いいたします。